users.gr.jp がメーリングリスト (ML) の過去ログの掲載を終了した。users.gr.jp は C# ML、ASP.NET ML、Delphi ML、MS SQL Server ML などをはじめ、多数のメーリングリストを抱えている。
過去ログの掲載を終了しました - USERS GROUP blog
http://www.users.gr.jp/blogs/haramizu/archive/2005/05/03/135 ...
それだけに本件は非常に残念としか言いようがない。運営側は過去ログの重要性を分かっているようだし、活用するための仕組みを作ろうとしていた。しかし、そこへ訴訟を前提とした削除依頼。ボランティアや個人で運営しているコミュニティにとっては、訴訟自体がリスクになる。戦ったら勝てる訴訟でも、それに費やす時間やコストを捻出するのが難しいからだ。結局、2ちゃんねるの管理者のひろゆきのような、訴訟を厭わない管理者が必要になる。ひろゆきみたいな管理者はそうそういないので、過去ログの公開に高いリスクが伴う。
本件の詳しい経緯はわからないが、こんな状況では「削除依頼があったら削除する」という今までのやり方では立ち行かない。このままでは、削除依頼なしでいきなり訴状が届くという事態もあり得ないことじゃない。users.gr.jp は個人で運営されていて訴訟なんか対応してる余裕はないだろうし、掲載をやめるという判断は仕方がない。利用者としては、今までお疲れ様でした、ありがとうございましたとしか言えない。
@IT:やさしく読む「個人情報保護法」 第1回
http://www.atmarkit.co.jp/fsecurity/rensai/privacy01/privacy ...
あと仕事場でも説明を受けた。
そういえば、users.gr.jp の ML 説明ページには免責や警告がなかった。subscribe (購読申し込み) 時には表示されるんだろうか? 試しに users.gr.jp 主催の ML を一つ追加で してみたが、投稿したメールの扱いについては記述や説明がなかった。これは訴訟になったら分が悪い。
前述の通り、訴訟自体がリスクなので、勝てるかどうかあまり重要じゃないかもしれないけど、戦うためにはどうすべきか。他の技術系の ML では subscribe (購読・入会) の説明ページにメールの取り扱いについて注意と免責を求めているものが多いので、訴訟になっても勝てるかもしれない。
たとえば、pgsql-jp MLなどは以下のように注意事項が書いてある。ただ、入会用のフォーム画面の http://ml.postgresql.jp/mailman/listinfo/pgsql-jp には記述がなく、Google などから直接入会フォームを参照したユーザーが相手の場合は分が悪いかもしれない。scscribe confirm のメールに書いておく方が良いだろう。
日本PostgreSQLユーザ会: PostgreSQL Mailing list: How to Subscribe
http://www.postgresql.jp/PostgreSQL/pgsql-jp.html
また、セキュリティホール memo メーリングリスト http://memo.st.ryukoku.ac.jp/ では、過去ログの閲覧に Basic 認証を必要としている。ただ、これも単なるロボットによるメールアドレス自動収拾の回避策でしかないし、人の手で収拾されたり、ロボットに Basic 認証機能を組み込まれたら対抗しきれない。しかし、これで十分と認めるユーザが多ければ訴訟というリスクは回避できるかもしれない。
ところで、これって新聞や雑誌の投書欄とかも同じだよね。たいていの新聞の投稿には名前と年齢、都道府県と市区町村、職業くらいは書いてある。新聞社は削除依頼が来たらどう対応するんだろう? 新聞縮刷版やマイクロフィルムとかに収めている過去の紙面も削除してくれるのかな。
過去ログの掲載を終了しました - USERS GROUP blog
http://www.users.gr.jp/blogs/haramizu/archive/2005/05/03/135 ...
メーリングリストの過去ログですが、これまでコミュニティにおける情報の資産という形で積極的に掲載をしていました。また、過去ログの掲載の仕組みを新たに準備をしつつ、ほぼリアルタイムで掲載できる仕組みがほぼ完成している状況でした。もう少しテストをして、その結果を受けてサービスの開始をしようともくろんでいました。
しかしながら、メーリングリストに投稿したメールにメールアドレスが掲載されており、削除しなければ個人情報保護を元に訴えるという旨のメールが来ました。迷惑メールが来る、というのが本人の主張ではありましたが、このようの訴訟を楯にコミュニケーションをされるという状況では、サイトを運営していく上では訴訟のリスクを背負う状況になっているため、すべての方に連絡を取って掲載をすることも難しいため停止をせざるえなくなりました。
できればそのメールをここに明記したいぐらいですが、過去ログの掲載を拒否されている方なので難しいでしょう。また、すでにもともとの目的が異なっている時点で落としどころを見つけるというのは断念せざるを得ません。
過去ログに関しては、いくつか工夫をして提供をするようにしていました。たとえば、メールアドレスに関しては記載をすべて変更をして自動で収集するものの対象にならないように変更をして表示をするようにしていました。また、過去ログに関しては依頼があれば少しまとめてではありますが、削除をしていました。
真に残念ですが、個人で運用をしているという点でリスクを背負うというのはもっとも避けなければいけない点だと考えています。ご理解をいただければと思います。
- 過去ログの掲載終了は非常に残念
私も users.gr.jp のいくつかのメーリングリストを購読している。初級レベルの質問が多く、PHP-Users ML みたいな雰囲気がある。でも、だからこそ初級者にとっては役に立つ。ノイズも多いけど、検索を上手く使えば有用だった。過去ログは財産。それだけに本件は非常に残念としか言いようがない。運営側は過去ログの重要性を分かっているようだし、活用するための仕組みを作ろうとしていた。しかし、そこへ訴訟を前提とした削除依頼。ボランティアや個人で運営しているコミュニティにとっては、訴訟自体がリスクになる。戦ったら勝てる訴訟でも、それに費やす時間やコストを捻出するのが難しいからだ。結局、2ちゃんねるの管理者のひろゆきのような、訴訟を厭わない管理者が必要になる。ひろゆきみたいな管理者はそうそういないので、過去ログの公開に高いリスクが伴う。
本件の詳しい経緯はわからないが、こんな状況では「削除依頼があったら削除する」という今までのやり方では立ち行かない。このままでは、削除依頼なしでいきなり訴状が届くという事態もあり得ないことじゃない。users.gr.jp は個人で運営されていて訴訟なんか対応してる余裕はないだろうし、掲載をやめるという判断は仕方がない。利用者としては、今までお疲れ様でした、ありがとうございましたとしか言えない。
- 個人情報保護法について
個人情報保護法についての私の知識レベルは、以下を読んだ程度。@IT:やさしく読む「個人情報保護法」 第1回
http://www.atmarkit.co.jp/fsecurity/rensai/privacy01/privacy ...
あと仕事場でも説明を受けた。
- 免責と事前の警告、その他の対処
ほとんどの ML では メールアドレス部分を伏せ字にするなどの対策がとられている。users.gr.jp でもメールアドレスを「自動で収集するものの対象にならないように変更をして表示」していたとのこと。しかし、今回の件はもはやこういったレベルの対処では、一部のユーザーに対応しきれないという実例となってしまった。そういえば、users.gr.jp の ML 説明ページには免責や警告がなかった。subscribe (購読申し込み) 時には表示されるんだろうか? 試しに users.gr.jp 主催の ML を一つ追加で してみたが、投稿したメールの扱いについては記述や説明がなかった。これは訴訟になったら分が悪い。
前述の通り、訴訟自体がリスクなので、勝てるかどうかあまり重要じゃないかもしれないけど、戦うためにはどうすべきか。他の技術系の ML では subscribe (購読・入会) の説明ページにメールの取り扱いについて注意と免責を求めているものが多いので、訴訟になっても勝てるかもしれない。
たとえば、pgsql-jp MLなどは以下のように注意事項が書いてある。ただ、入会用のフォーム画面の http://ml.postgresql.jp/mailman/listinfo/pgsql-jp には記述がなく、Google などから直接入会フォームを参照したユーザーが相手の場合は分が悪いかもしれない。scscribe confirm のメールに書いておく方が良いだろう。
日本PostgreSQLユーザ会: PostgreSQL Mailing list: How to Subscribe
http://www.postgresql.jp/PostgreSQL/pgsql-jp.html
当メーリングリストを購読する前に,以下の注意事項をお読み下さい.
当メーリングリストでの議論はWebやCD-ROMなどで公開されています.
当メーリングリストはシステム的に特にウィルス対策を行っていません. 当メーリングリストを通じてのウィルスへの感染については一切責任を負え ませんので,あらかじめご了承ください.各自の自己責任でウィルス対策を 行ってくださるようにお願いします.
また、セキュリティホール memo メーリングリスト http://memo.st.ryukoku.ac.jp/ では、過去ログの閲覧に Basic 認証を必要としている。ただ、これも単なるロボットによるメールアドレス自動収拾の回避策でしかないし、人の手で収拾されたり、ロボットに Basic 認証機能を組み込まれたら対抗しきれない。しかし、これで十分と認めるユーザが多ければ訴訟というリスクは回避できるかもしれない。
- メーリングリストへの投稿にはプライベートな情報を書かない
そもそも、技術系 ML はプライベートな情報をやりとりする場所じゃない。過去ログは貴重な財産としてウェブで公開されたり、CD などに収録されることが前提。だから、公開されたり保管されたりしたら困ることは書かない。メールアドレスもフリーメールなどを使い、プライベートなアドレスでは参加しないのが基本だと思う。フリーメール禁止の ML の場合、そのリスクを受け入れられないなら、そもそも参加しない方が良い。別に参加を強制されてるわけでもないんだし。- 他の ML などへの飛び火が怖い
他の ML や掲示板に今回の件が飛び火して、過去ログが公開されなくなるのが怖い。メーリングリストや掲示板を使いこなせる力や常識を持った人だけが参加している ML なら心配ないと思うが、リテラシを持たない人が多く参加している ML は類似の事例が起こりかねない。- 新聞社や雑誌への投稿はどうなるの?
メーリングリストに投稿したメールにメールアドレスが掲載されており、削除しなければ個人情報保護を元に訴える。
ところで、これって新聞や雑誌の投書欄とかも同じだよね。たいていの新聞の投稿には名前と年齢、都道府県と市区町村、職業くらいは書いてある。新聞社は削除依頼が来たらどう対応するんだろう? 新聞縮刷版やマイクロフィルムとかに収めている過去の紙面も削除してくれるのかな。
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- 斎藤 宏明。エンジニアです。宇都宮市に住んでいます。
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