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Landscape - エンジニアのメモ 2004-11-18

scp + tar + gpg で暗号化ネットワークバックアップ


* scp + tar + gpg で暗号化ネットワークバックアップ

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scp + tar + gpg で経路とファイルを暗号化したネットワーク・バックアップをおこなう。

- 要するに 2004-03-19 の「ftp + tar + gpgで暗号化ネットワーク・バックアップ」の置き換え

2004-03-19 に「ftp + tar + gpgで暗号化ネットワーク・バックアップ」という記事を書いた。この方法だとファイル自体は gpg によって暗号化しているので、中身を解読される可能性は低い。しかし、ftp を使っているため 経路上で ID と パスワードを盗聴されるおそれがある。ファイルの安全とアカウントの安全は別の問題だ。

無料ホームページサービスのように ftp のみのサービスしているホストの場合は盗聴に対して有効な対策をとるのが難しい。しかし、ssh をサービスしているホストなら scp や sftp を使うことで通信の暗号化を実現できる。

ssh/scp/sftp のみを使った場合はデータが暗号化されるのは通信経路上だけだが、gpg を組み合わせればリモートマシンに送ったあともデータを暗号化された状態に保つことができる。このご時世に外部にデータを持ち出すなら、通信の暗号化とファイルの暗号化は必須だと思う。

- scp 用の鍵作成

2004-11-17 の「ssh scp sftp の正しい自動実行方法」のやり方で scp 専用かつ権限を限定した鍵を作成。これを使う。

2004-11-22 追記。
2004-11-17 に書いた、command="" の指定がない公開鍵を使った場合は権限の限定が不十分。command="" を使わずに scp 専用の鍵としたいならば、ファイル転送に特化したシェルを使うなどの対策を講じないと結果的にシェルへのアクセスを許してしまうおそれがある。詳しくは 2004-11-22 「authorized_keys に書く no-pty と command="" の意味」を参照。

- scp は標準入力からデータを読んでくれない

2004-03-19 の「ftp + tar + gpgで暗号化ネットワーク・バックアップ」の利点の一つに、gpg が出力したデータを直接 ftp の標準入力に渡してアップロードする、というものがある。これのおかげで余計な中間ファイルを作らずに済む。

scp でも同じ事をしようと思ったのだが、なんと scp には標準入力からデータを読んで直接アップロードという機能がない。scp の man page を読んでみたが、代替の機能は見つけられなかった。仕方がないので一度ファイルに書き出すことにした。

scp man scp.0
http://www.unixuser.org/~euske/doc/openssh/jman/scp.html

- scp + tar + gpg で暗号化ネットワークバックアップするシェルスクリプト

というわけでできたのが以下のスクリプト。これを cron で自動実行する。

#!/bin/sh

# setup
PASS_PHRASE="MY SECRET PASS PHRASE STRING"
TAR_TARGET="/home/hiroaki/log.txt /home/hiroaki/etc /cygdrive/s/cvsroot"
OUTPUT_FILE="backup`date +%F-%H%M%S`.tar.bz2.encoded"
OUTPUT_PATH="/home/hiroaki/tmp/$OUTPUT_FILE"
REMOTE_SERVER=backup.example.com
REMOTE_USER=hiroaki
REMOTE_UPLOAD_DIR=/home/hiroaki/backup

date
echo $TAR_TARGET
echo $PASS_PHRASE | { tar --bzip2 -cf - $TAR_TARGET |gpg --batch -c --cipher-algo AES256 --force-mdc --passphrase-fd 3;} 3>&0 >$OUTPUT_PATH

echo output to $OUTPUT_PATH
scp -oIdentityFile=$HOME/.ssh/auto $OUTPUT_PATH $REMOTE_USER@$REMOTE_SERVER:$REMOTE_UPLOAD_DIR
if [ $? -ne 0 ]; then
  echo "`date` scp error" >&2
  exit 1
fi
rm -f $OUTPUT_PATH

echo backup complete
date

- scp では今回の目的には力不足

やっぱり標準入力から渡したデータをアップロードしたい。gpg の生成したファイルのハッシュをチェックしたり、scp以外のプログラムでも gpg の出力を利用したり、ローカルにもファイルをため込んだりしたい場合は一度ファイルに出力する方がいいのだが、今回はそんなことはしないし。

また、ファイルをアップロードした後にパーミッションを落としておきたいんだけど、scp では chmod などを発行できないようなのでそれもできない。umask を 077 にしておくだけじゃなくて、アップロードしたファイルに 600 を明示的に指定したいんだけどなあ。

scp コマンドがバージョンアップして機能が強化される見込みもなさそうだし。

OpenSSH FAQ
http://www.ie.openbsd.org/openssh/ja/faq.html#2.10
2.10 - scp に (なにかの機能) を追加してくれない?
短い答え: だめです。

長めの答え: scp は標準化されていないのです。それにもっとも近いものは「rcp が何をやるか」という仕様だけです。これは接続の両側で同じコマンドが使われるため、機能やオプションを追加すると異なる実装の間で相互運用できなくなる危険性があります。

新しい機能は sftp のほうが追加されやすいでしょう。なぜならこのプロトコルは標準化されていますし (まあ、 ドラフト標準ですが)、クライアントとサーバが別々になっているからです。

今回の目的には scp はあまり適していないようだ。明日は sftp を試してみよう。

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斎藤 宏明。エンジニアです。宇都宮市に住んでいます。
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