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Landscape - エンジニアのメモ 2004-08-22

日光 男体山 登山レポート


* 日光 男体山 登山レポート

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友達と一緒に栃木県日光市の男体山 (なんたいさん) に登ってきた。私は男体山に登るのは初めてだが、友達たちは去年挑戦して登頂に失敗している。4合目で体力の限界を感じ、登山開始時刻が遅かったこともあり8合目にあるお社で時間切れとなり引き返したという。今年こそはぜひ登頂したいと意気込んでいた。

- 日光 男体山ってどんな山?

男体山の登山口となっている日光二荒山神社でもらった案内から引用。

男体山 (海抜 2486m) は二荒山神社の御神体山であり、古来より山岳信仰の御山として多くの崇敬を集める関東第一の霊峯であります。山頂には当神社の奥宮がありますので、諸願をこめて御参拝下さい。

[案内・注意]
* 頂上まで普通はは3〜4時間、山道6Kmです。
* 水場がありませんので水は必ず御持参下さい。
* 雨具・防寒具を御用意下さい。
* 3〜4合目は広い工事用道路になり4合目の石鳥居をくぐり登山道に入ります。
* 7〜8合目、頂上付近はガレ場になりますので、落石等に充分ご注意下さい。
* 5、7、8合目、頂上には避難小屋があります。
* 焚き火・植物の採取は禁止致します。
* ゴミ・空き缶等は必ず持ち帰って下さい。

日光二荒山神社
http://www.futarasan.jp/

- 男体山 登山時の装備と持ち物

服装。
綿のT シャツとジーンズ。上着として長袖のシャツ。寒さを警戒して上着を持っていったが、頂上以外は T シャツでも問題なかった。ジーンズよりももっと動きやすい服の方が良かった。

ハンドタオル。
汗拭き用。

飲料 2リットル。
道中に自動販売機や売店、井戸や小川などの水場は全くないので、必要な水分は自分で持っていく。もちろんごみ箱などもないので、飲み終わった空き缶やボトルをしまう袋も持っていくこと。リュックサックにそのまま空き缶を入れておいても良いけどね。持っていった飲み物の銘柄は、「アクエリアス」500ミリペットボトル、「おーいお茶 水冷茶」500ミリペットボトル、「サントリーの烏龍茶」500ミリペットボトル、「伊右衛門」500ミリペットボトル。

お昼ご飯。
コンビニで買った梅おにぎりと紅鮭おにぎり、ハムとサラダのサンドイッチ。

甘い物。
糖分はすぐにエネルギーに変わり、疲労回復にも役立つ。今回は100円ショップダイソーで買ったコーラ&レモン飴一袋を持っていった。アスパルテームやステビア、キシリトールなどの低カロリー甘味料を使った物は避けた方が良い。糖分補給が目的なのに吸収されないので意味がない。砂糖やはちみつを使った物や、昔ながらの黒飴なんかもいいだろう。

レインコート。要するにかっぱ。
山の天気は変わりやすい。雨になっても傘をさして行くわけにはいかない。今回購入したのは3000円程度のもの。実家の父がゴルフ用のレインコートを持っていたので借りようかと思ったが、結構高価な物のようで借りるのは気が引けたため自分用のものを購入した。ビバホーム江曽島店で税込み3129円。2000円くらいのもう少し手頃な値段のものもあったが、「雨や風は通さずに、発汗によるムレを逃がす透湿防水素材、NANYA テックスを採用。耐水圧 5000mm 透湿性 2000g/m2/24hr」という謳い文句が購入の決め手となった。要するにゴアテックスみたいな奴でしょ、これ。性能はずいぶん違うと思うけど、まあこれでいいよ。

履き慣れた靴。
登山靴があるといいらしいけど、持っていないので NIKE のスニーカーを履いていった。

軍手。
岩場もあるし、手を保護するために必要。

虫除け。
一緒に行った友達が事前にくれた「必要な物の一覧」に入っていったので持っていった。蚊に刺されるは嫌だし。しかし、虫は全くと言っていいほどいなかったので必要なかった。ちなみに、持っていったのは近江兄弟社の「メンターム 虫とバイバイ パウダーイン」だ。

デジカメ。
景色撮影用。ケータイに付いてるカメラでもいいが、やっぱり専用機があるといい。2004-06-10 に父にプレゼントした RICOH Caplio G4 を持っていった。Caplio は新モデルの Caplio R1 が発売されるようなので、旧モデルがかなり手頃な値段になっている。


携帯電話。
時計の代わり。非常時の連絡用にも使える。2004-07-12 に買った Vodafone V401D を持っていった。V401D に付いている歩数計のカウントを稼ぐチャンスだしね。こまめに電波状況をチェックしてたわけじゃないけど、結構通じる場所は多いように感じた。山頂は圏外だったけど。

入山料 500円 (税込)。
男体山の登山ルートは2つ。日光二荒山神社の裏手から入る表ルートと、いきなり4合目くらいから登り始められる裏ルートがあるそうだ。表ルートから入る場合、入山料500円が必要。山に入るだけでお金がかかるのは珍しい気もするが、登山者用無料駐車場が使え、お守りももらえるのでまあ良しとしよう。ちなみにこのお守りは二荒山神社の中宮祠の宝物館入場券としても使える。

- その他友達が持ってた物。

私は持っていかなかったけど、登山に慣れた友達が持ってた物。

等高線付きの地図。
高低差すなわちアンジュレーションを表現した「等高線」が入った地図。等高線のおかげで傾斜がきついエリアが一目瞭然だ。

熊鈴。
熊避けのための鈴。よく知らないけど、男体山って熊いるの? まあそんなに重い物じゃないし、持っていくと何かに役立つかも。2004-02-07 の「クマー アスキーアート化 Bookmarklet」のクマーみたいなのだったら良いけど、本物の熊と戦うのは大変だもんね。

発煙筒。
車の助手席にについてる物。取り外して持ってきたそうだ。これも非常事態に対する備え。

手提げかばん。
これは昨年登頂失敗した友達が当時装備していたもの。要するに呪いのアイテム。普通はバックパック、ザック、リュックサックとかに持ち物を入れて登山するものだが、友達はこれで登ったらしい。手や肩を占有されるのでかなりつらいはずだ。この友達は今年は都合が悪く不参加だったので、手提げ鞄で登山する友達を見ることはできなかった。

- 男体山 上り

登山開始。07:20。「男体山って何合目まであるの?」などと友達に質問しながら進む。お米の数え方の一合二合と同じなので、当然10合目までしかない。風来のシレンのテーブルマウンテンは30階くらいあったのにね。

1合目到達。07:25。お社みたいのがあった。「一合目まで5分なら、10合目まで50分で着くんじゃないの?」と言ったら「単純計算過ぎる」などと言われた。友達はこの後各合目に到達する毎にデジカメで写真に収めていた。タイムスタンプが自動で記録されるので、あとで所要時間を確認するのに役立つとのこと。賢いね。

2合目到達。目印は見つけられなかった。見落としたか、それとも最初から目印がないのかな? このあたりは林で、登山者たちが踏みならした道が登山道となっている。腐葉土や滑りやすい土が多い。下山時は滑って転んだりしそうだ。結構きつくなってくる。これはなめてかかるとやばいぞ。

3合目到達。ここからは4合目の石鳥居まではアスファルトで舗装された道路。かなり疲れて、すっかり口数が減る私。本当に登頂できるか自信がなくなってきた。去年の友達もこのあたりでバテてたそうだが、骨身に染みるほどよくわかる。
日光二荒山神社 今日の男体山
http://www.futarasan.jp/cgi-bin/imgsys/image.cgi?2:3484:0:0
曇の日は、涼しくて登り易いと思われます。
http://www.futarasan.jp/cgi-bin/imgsys/img.cgi?28308224
[平成16年8月22日(日)曇  午前7時 撮影]
気温17℃ 湿度62%
登りやすいのはわかるが、それでもつらいよ。

4合目到達。石鳥居がある。日光の中禅寺湖を見下ろせる。あいにく曇り空だったが、雄大な景色だ。ここからまた森の中を登っていくのだが、傾斜が実にきつい。5合目到達まで2回以上休憩したかな? 友達たちは私ほどは疲れていない様子。みんなタフだなー。「一年前はきつく感じたけど、今回はそうでもない。」とのこと。うーん、一年経つとこんなに変わるものなのか。

5合目到達。避難小屋のそばで休憩。はあはあ。やっと50%か。こまめに小休止していかないと実につらい。飲み物の消費が激しい。もう2リットル中700ミリリットル位飲んでしまっている。大丈夫かな。3時間「練」を維持するくらい疲れている。ガスが出始めるが、視界などには今のところ悪影響はない。

6合目到達。6合目の目印は岩場に赤いスプレーで書かれていた。ここからは1メートルくらいの岩がゴロゴロしているあたりを登っていく。ジーンズをはいてきたのは失敗だったな。ストレートタイプのジーンズなので、足を上げるとふとももあたりに抵抗を感じる。これにかなり体力を奪われている。友達の一人はハーフパンツで来ており、軽快そうだ。防寒と外傷防止の観点からはハーフパンツはあまり良くないけど。柔軟性と耐久性に優れている服がおすすめ。サイヤ人やフリーザ一味が使っている戦闘服なんかがほしいところ。

7合目到達。避難小屋のそばで休憩。本当につらい。疲労はとっくに頂点。私を動かしているのは意志!! この苦行を成し遂げた瞬間、その自信は私を飛躍的に成長させるだろう。だが、私の修行達成は乃ち男体山の敗北!!「それだけは絶対 承知できねェ」と山の神様が私の登頂を阻止しようとしているように感じるくらいだ。

8合目到達。ここにはお社がある。友達たちはここで去年引き返している。まだ余裕があるようだし、今年は行けそうだね。周は石が多い。足場にもなるが、階段のように整備されているわけではないので、登るには手も使う必要もある。こんな所に石を持ち込んだやつ、出てこい!

9合目到達。はあはあ。景色がガラリと変わり、10cm 位の脆そうな赤い石がたくさんある。足場が安定せず、体力を奪われる。頂上まだー? もうここが頂上でもいいよ。歩幅を大きく取るとバランスを崩すおそれがあるので、小さめの歩幅で少しずつ登っていく。苦しい。

登頂! やったー! Top of the world って感じ。これで日光は平定じゃ。あいにくの曇り空とガスのため、残念ながら下界は見えない。神像、奥宮、剣をカメラに収める。写真を撮っていたら、奥宮にお参りするのを忘れた。お願い事たくさんあったのにね。
山頂でお昼ご飯。少しだけおなかが空いてきたところだ。おにぎりもサンドイッチも美味しい。食事終了時点で飲み物の残りが 550ミリリットルとなる。食事終了頃から冷たい風が吹いてきた。たまらず長袖のシャツを着る。それでも寒く感じるので、避難小屋の入り口付近で風を受けないように休む。さあ、そろそろ下山だ。

- 男体山 下り

速い速い。登りと違って苦しくない。注意すべきは膝。クッションを使っていかないと、故障の原因となる。登りの半分から3分の2の時間であっという間に降りていける。休憩もあまり要らない。6合目くらいまで、各合目あたり一回くらいのペースで休憩して降りていく。

5合目くらいになると、滑りやすい土が多くなってくる。ブレーキングと足場の選択が重要。飲み物はまだ半分以上あるので、これなら間に合うだろう。滑りにくい部分を選んで降りていくのがつらいが、登りに比べれば圧倒的に楽だ。

4合目石鳥居到達。ここでしばらく休憩。その後1合目のお社まで一気に降りた。途中で猿に遭遇。友達はケータイで写真を取っていた。

無事下山。お疲れ様でした。この時点で膝はガクガクの大爆笑状態。疲れたー。所要時間は、上り・山頂での昼食・下りを合わせて7時間弱くらいかな。あとで各合目で撮っていた写真のタイムスタンプを友達から教えてもらうことにしよう。

さて、山の後は温泉。「やしおの湯」で温泉に入ってから、宇都宮への帰路についた。

- 感想

結局は体力勝負。トレーニングしてから山に来よう。他はほぼ要らない。道はほぼ一本道だし、順路が赤いスプレーで岩などに書かれているのでまず迷うことはないだろう。

服装は重要。動きやすく、滑ったときに備えて肌の露出を極力抑えた物を着よう。携帯電話を時計代わりにするのではなく、腕時計を持っていけば時間の確認が簡単。

水は2リットル程度必要。曇り空のため涼しくて良かったが、天気が良ければ山頂では絶景だったろうなー。

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