空気と時間を感じる軍艦島の映像は、非常に情動的と言ってよいのではないでしょうか。
ただ、なんというか、どうもクリエイティブに素人感が目立ちます。
せっかくのメジャーではじめての映像だというのに、なめるカットを繋いでいるばかり…。
手ぶれを気にせず現地で動いている絵は撮影したでしょうが、1カット以外使われていない…。
なのに小林さん風な写真は映像に相当数挿入されてるわ…。波の動かない静止した海…とか。
専門学校の卒業制作的な、編集・ジャケット含むデザインまで
どこかの誰かの作ったイメージの再生産に、始終している雑な作り方が気になりました…。
素材は素晴らしく良いのに、この予算があれば、もっとエゲツなく素材を生かした制作をする面々は方々にいるのでしょう。実際、映像というのに臨場感は柿田さんのモノクロに劣ります。
勿体なや…。
コンテンツは結構面白いのに、誰かやどっかの雑誌のプロデザイナーのマネのようにアルファベットで意味なくキャプションが付いていたり…。
惜しい。そのあたりが意識を「軍艦島」に持って行けずマイナス1。
いやいや、この映像集はそんなことを小さいことだと吹き飛ばすほど、
この島の映像を作ろうとした意欲と、そしてやはりこの軍艦島という素材の他にない映像に感動!ですね。